「海外ドラマや洋画で本当にリスニング力は上がるの?」と疑問に思う方は多いと思います。
結論から言いますが、
「海外ドラマでリスニングは上がります」
TOEICであれば、リスニング8割は現実的に狙えます。今回は「海外ドラマの効果」に焦点を当てていきます。
- 間違ったリスニング対策
- 海外ドラマが効果的な理由
- 海外ドラマのメリット
- おすすめの海外ドラマ
リスニング力を上げるために必要なこと
海外ドラマが効果的である理由の前に、
まずは、「リスニング力を上げるために必要なこと」を紹介します。
リスニングが苦手な方に必要なことは、「慣れ」です。
「結局、練習論かよ」と思われるかもしれませんが、もう少し我慢して読み進めて下さい。
あなたは、次の外国人に、どうアドバイスしますか?
日本語が全然聞き取れない外国人が
・「が」「は」「を」などの助詞を聞き取る練習
・ディクテーションをして、正確に聞き取る練習
・日本語のリスニングの勉強法を調べる
などなどの努力をしています。「細かいことは後でいいから、まずはたくさん聞いて、全体的に聞き取れるようにするところからはじめよう」とアドバイスしたくなりませんか?
英語も同様で、まずは、細かいところは気にせず、全体的な内容をとらえる力を養うことが大切です。
TOEICのリスニングで8割に届かない場合は、まずは英語に慣れて、「内容全体を捉える力」と「英語を聞く体力」を身に付けましょう。
間違ったリスニング対策
「慣れ」の重要性を理解していないと、次のような間違った対策をしてしまいます。
- 細かい部分にこだわる
- 聞こえない理由を勉強法に探す
- ディクテーションや音読などの辛い勉強法をやろうとする
▶「ディクテーション不要論」 - つまらない内容のリスニングCDを繰り返し聞く
※例えば、私は「TOEICで出るイギリス訛り単語」という記事を書いていますが、「なまり」などの細かいことは、後回しにして構いません。
リスニングが苦手な人にとっては、英語を聞くことが一番の苦痛です。その上に、こんな苦しい対策を行っていては、1時間で集中力が切れてしまいます。まさに修行です。モチベーションが維持できず、断念する可能性もあります。
アメリカの赤ちゃんは、苦しい思いをして英語が聞けるようになったわけではありません。生活の中でたくさん英語に触れて、自然と聞き取れるようになっていきますよね。
つまり、リスニングが苦手な人に必要なのは、「苦痛を減らして、英語を聞く時間を増やせる勉強法」です。それが海外ドラマというわけです。
海外ドラマのメリット
ここで本題の海外ドラマについでです。
海外ドラマのメリットは「継続性」と「コスパの良さ」にあります。
海外ドラマによるリスニングはとにかく苦痛が少ないです。楽にリスニング時間を増やし、英語に慣れることができます。
- 映像と字幕があるから分かりやすい
映像と字幕は理解の助けになります。字幕を入れて見ることで効果がなくなることはありません。字幕を消して、話についていけなくなったら、苦行になり、継続できなくなります。 - 超低価格
いまやAmazon Primeなどのサービスが普及しているので、無料で海外ドラマを見て、英語を聞きまくれます。海外ドラマは話数が多いので、DVDをレンタルしていたら、数千円はします。今の便利な時代に感謝ですね。 - シリーズ化されているから、コンテンツに困らない
30時間のリスニングが30話見るだけであっという間に終わります。音声だけだったら苦行の30時間ですよね。 - シンプルにめちゃくちゃおもしろい
作品自体が面白すぎるので、継続することができます。海外ドラマの中毒性は恐ろしいです。次から次へと見たくなってしまいます。寝不足注意です。
このようなメリットを活かして、「ラクに英語を聞き続ける」と、自然とリスニング時間が300時間を超えてきます。
「こんな楽な勉強で本当にいいのか?」と不安になりますが、
大切なのは「勉強した実感」ではなくて、「英語を実際に聞いた量」です。
海外ドラマを見続けると、次のような変化を実感できるようになります。
- TOEICリスニングは7~8割は取れるようになってくる
- 「全体的な内容がわかる」リスニング力がつく
- 英語への抵抗感がなくなる
- 長い音声を聞いても疲れない体力がつく
さらに効果を上げる工夫
海外ドラマでリスニング経験値を積むことは非常に有効だという話をこれまでしてきました。
ここではさらに学習効率を上げる方法を紹介します。
実は海外ドラマの8割は350単語で成り立っているという話です。
有名な海外ドラマSEX and the City (SATC)の1~6シーズン合計2700分を集計すると、出てくる単語数は12,000単語です。多い、、、
しかし、ほとんどの単語は1,2回しか話されていません。実際のところは、頻出350単語によって会話の8割が成立しています。
書籍「海外ドラマはたった350の単語でできている」より参照
SEX and the City (SATC)とFriendsの2ドラマで集計した結果8割以上が頻出350単語で話されています。
つまり、350単語を知り、用法を学べば、会話の意味はつかめるということです。これを先に学習して、海外ドラマを見るのと、やみくもに海外ドラマをみるのでは学習効率は大きく変わってきます。
効率を意識するのであれば、さらっと350単語を把握しておくことから始めましょう。頻出350単語なので、知っている単語が多いです。どうやってその単語が会話の中で活用されるかを確認しておくことが重要です。
まとめ
リスニング力向上の方法は、アメリカの赤ちゃんと同じように、「慣れる」ことが最も理にかなっています。
日本という英語に触れる機会が少ない環境では、英語に慣れるために何かしなければなりません。
海外ドラマには「継続性」と「コスパの良さ」というメリットがあります。海外ドラマをひたすら見て、リスニング力を向上させることはとても効果的なので試して見て下さい。
何を観たらいいの?という方はコチラの記事をどうぞ
▶「リスニング対策におすすめの海外ドラマ6選」
とはいえ、「根本的にリスニングが無理!」という方には海外ドラマも結構辛いでしょう。そういう方は、英語を聞き取る”とっかかり”を掴むところから始めるとラクです。リスニングが壊滅的だった私が初期に実践していた方法も参考にしてみてください。
▶「オンライン英会話でリスニングの基礎力を付ける方法」
英語が聞き取れない理由から解説しています。