【共通テスト】英語の民間試験を選ぶ時に注意すること

大学入学共通テスト

2021年1月から、センター試験が廃止されて、「大学入学共通テスト(共通テスト)」に変更になります。(変更点は「センター試験と共通テストの違い」で解説しています)

特に英語の変更点が大きく、受験生は英検やGTECなどの外部の民間試験を受験することになります。

【追記】
2019年11月に民間試験の導入は見送られましたのでご注意ください(文科省発表)。

今回は、入試を運営する大学入試センターの発表をもとに、

民間試験を選ぶときに注意するべきことを解説します。

記事の内容
  • 本当に民間試験を受けるべきなのか
  • CEFRによる6段階評価
  • 受験回数に制限がある
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大学側が民間試験の結果を使うとは限らない

2024年までの試験では、各大学が、民間試験を合格判定に使うかどうかを決めることができます。

2021年~2024年の大学入試の英語は「マークシート式の共通テスト+民間試験」の両方が実施されます。その後、2025年からは「民間試験のみ」に一本化される方針です。(詳しくは「共通テストではこう変わる!」 )

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大学入試
センター

大幅な制度変更を考慮して、2024年までの試験では、各大学の判断で共通テストと民間試験のいずれか、又は双方を選択利用することを可能とする

受験生は、志望校の募集要項を確認して、「本当に民間試験を受ける必要があるのか」をまずはじめに調べましょう。

ちなみに、東京大学は2021年の一般入試で出願資格に民間試験を使用することを発表しています。(「東大の英語民間試験の採用について解説!」より)

どの民間試験がOKかは大学側が決める

大学側は、どの民間試験を入試に使うのか決めることができます。

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受験者の負担に配慮してなるべく多くの認定試験を対象として活用するよう各大学に依頼する

大学入試センターは全部で8種類の民間試験を正式に認定していますが、大学側はそれらをすべて認める必要はないと言えます。

受験生は、志望する大学がどの民間試験を認めており、どれを受験するべきなのかを十分に検討するべきです。

「スコア」と「CEFRのレベル」 が大学側に通知される

各資格・検定試験とCEFRとの対照表(文部科学省より)

CEFRってなに?」で詳しく解説していますが、民間試験の結果は国際基準であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)によってA1~C2の6段階で評価されます。

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集約・提供する成績は、各実施主体が定めるスコア、CEFRの段階別表示及び合否(判定している場合)を基本とする

つまり、スコアが低く、該当するCEFRのレベルがない場合でも、「レベルなし!0点!」と通知されるわけではなく、試験のスコア自体も通知されるようです。

※TOEICは2021年の大学入試では使えないことになりました。大学入試英語成績提供システムの参加を取りやめました。(2019年7月2日のプレスリリースより)

最高レベルC2を取れるのはケンブリッジ英語検定とIELTSだけ

先程の「CEFRと民間試験の対照表」から分かるように、最高レベルC2の認定を得られるのは、ケンブリッジ英語検定の200点以上、IELTSの8.5点以上だけです。

2021年~2024年の大学入試の英語は「マークシート式の共通テスト+民間試験」の両方が実施され、2025年からは「民間試験のみ」に一本化される方針です。(詳しくは「共通テストではこう変わる!」 )

このことからも、民間試験の重要度は年々増していくと考えられます。

現在は民間試験の利用に慎重な大学が多いですが、その姿勢も変わってくるでしょう。

例えば、筑波大学は「グローバル化に備え4技能の習得は重要で、特に優れた人に加点する」と説明し、既に民間試験を重視しています。

予想される今後の流れ
  • 受験資格のCEFRレベルの引き上げ
  • CEFRのレベルで足切り
  • 高いCEFRレベルは加点
  • 高いCEFRの場合、二次試験の英語を免除

英検は1次試験に落ちるとCEFRレベルの認定が受けられない

英検は1次試験(リスニング、リーディング、ライティング)と二次試験(スピーキング)から構成されています。ここで注意点ですが、英検では、1次試験の合格者だけが2次試験のスピーキングテストを受験することができます。「聞く、読む、話す、書く」のスコアを換算するのがCEFRなので、スピーキングを受験できなければ、CEFRのレベル認定は得られません。

入試で使うことができるのは新形式の英検です。

新形式では1日で4技能(聞く、読む、書く、聞く)を測定します。したがって、1次試験で落ちるとスコアが取得できないという問題は起きないそうです。

受験回数に制限がある

大学側に通知できるのは、高校3年生の4月~12月に受験した民間試験に制限されています。

また、そのうち通知できるのは2回までとも限定されています。

大学入試センターは受験回数について次のように説明しています。

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受検者の負担、高等学校教育への影響(例:早期から認定試験対策に追われるとの懸念)の一方、受検機会の複数化の観点も考慮し、一定の回数制限を設けることが適当である。このため、各大学に送付する試験結果は、高校3年生の4月~12月の2回までとする。

まとめ

センターから大学入学共通テストに変更になり、特に英語は変更点が大きいです。

民間試験の利用に関しては多くの大学が慎重に進めていくようですが、民間試験の重要性は年々増していくと考えられます。

受験生は「民間試験を受ける必要があるのか」「どの民間試験を受けるべきなのか」等を、志望校の募集要項を読んで、適切に決定していきましょう。

たくさんある民間試験の比較は「英語の民間試験をすべて比較してみた!」を参考にしてみてください。検定料やレベル、対策のしやすさを比較しています。

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