2021年1月の大学入試からは、センター試験が廃止されて、「大学入学共通テスト(共通テスト)」に変更になります。
大きな変更に伴って、特に受験生は不安に思うことがあるでしょう。
そこで、今回は共通テストになって、何が変わるのかをまとめてみました!
記事の内容
- いつから共通テストになるのか
- センター試験との違い
- 英語の民間試験とは?
- なぜ大学入試が変わるのか
大学入学共通テストとは
共通テストとセンター試験の違い
エウレカ
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共通テストでは「英語」が大きく変わるよ!!
名称 | 大学入学センター試験 | 大学入学共通テスト | (改訂版)大学入学共通テスト |
概要 | 「進化前」 | 「お試し期間」 | 「完全に進化」 |
実施 | 1990年1月~ 2020年1月 | 2021年1月~ 2024年1月 | 2025年1月~ |
日数 | 2日間 | 2日間 | 2日間 |
教科 | 6教科30科目 | 6教科30科目 | 簡素化されて減る |
数学ⅠA | マーク式 (60分) | マーク式+記述 (70分) | マーク式+記述 |
数学ⅡB | マーク式 (60分) | マーク式 (60分) | マーク式+記述 |
国語 | マーク式 (80分) | マーク式+記述 (100分) | マーク式+記述 |
理科 | マーク式 (60分) | マーク式 (60分) | マーク式+記述 |
社会 | マーク式 (60分) | マーク式 (60分) | マーク式+記述 |
英語 | マーク式 (読む、聞く) | マーク式 (読む、聞く) +民間試験 (読む、聞く、書く、話す) | 民間試験 (読む、聞く、書く、話す) |
※改訂版の共通テストは、現時点では確定ではなく「予定」です。共通テストの実施結果や、新しい学習指導要領を考慮して方針が決定されていきます。
主な変更のポイントを確認しておきましょう。
変更のポイント
- 段階的に変更していく
「センター試験」→「共通テスト」→「(改訂版)共通テスト」 と段階的に変更
急な変更による混乱防止のため
学習指導要領が新しくなるため - 記述問題が追加される
とりあえず、2024年1月までは「数学ⅠA」「国語」に記述問題が3問ほど追加されます。2015年1月からは、全教科に記述問題が追加される予定です。 - 英語は民間試験を使用する
とりあえず、 2024年1月までは 「英語」はマーク式と民間試験です。2025年1月からは、民間試験のみになる予定です。受験生は、GTECや英検などからどれを受験するか決めなくてはなりません。詳しくは「共通テストで使える民間試験の一覧」を確認してみてください。
【追記】
2019年11月に英語民間試験の導入は見送られましたのでご注意ください(文科省発表)。
英語の変更点
英語に関しては変更点が多く、注意が必要です。
従来の「読む、聞く」に加えて、「書く、話す」能力も測定されるようになります。
しかし、50万人もの受験生に対応する環境整備が難しいため、大学入試センターが指定した民間の認定試験を使うことになりました。
注意点
- 複数の民間試験がある
大学入試センターが認定した民間試験は「ケンブリッジ英語検定」「英検」「TOEFL」「GTEC」「TEAP」「TEAP CBT」「IELTS」です。受験生はどの民間試験を受験するのかを選択しなければなりません。詳しくは「共通テストで使える民間試験の一覧」で説明しています。 - 民間試験には受験回数制限がある
大学に送付できるのは、高校3年生の4月から12月の2回までの受験結果 - 大学が、民間試験の結果を使うかどうかを決めれる
「大幅な制度変更を考慮して、2024年までの試験では、各大学の判断で共通テストと民間試験のいずれか、又は双方を選択利用することを可能とする。」by大学入試センター
例えば、東京大学は2021年の一般入試で民間試験を使用することを正式に決定しています。(詳しくは「東大の英語民間試験の採用について解説!」) - 結果は「スコア」と「CEFRの6段階評価」で通知
大学側に通知される民間試験の結果はスコアだけではないです。そのスコアが国際基準のCEFRのどのレベルなのかも通知されます。CEFRは複数の民間試験を公平に評価するために導入されました。詳しくは、「英語の民間試験に使われるCEFRってなに?」で解説しています。
なぜ共通テストになるの?
文部科学省さんいわく、
「新しい時代に合った、人材を育てるため」
だそうです。
世の中では、「グローバル化」「科学技術の革新」「社会構造の変革」などが起こっています。
そこで文部科学省のお偉いさんは次のように考えました。
文部科学省
新しい時代で、価値を創造していく人材が必要だ!
マークシートだけのセンター試験を廃止して、新しい試験を作ろう!
ということで、次のような狙いがある共通テストが始まることになりました。
共通テストの目的
- 高校での勉強の基礎力を確かめる(今まで通り)
- 思考力・判断力・表現力も評価する(新しく追加)
記述問題を追加
英語試験は「読む、聞く、書く、話す」の4技能評価に変える
受験生にとっては不安の多い変更であることには代わりありません。
民間試験などの選択肢も増えますし、より一層、情報収集を大切に行っていきましょう!